お墓参りのマナー|服装・時期・持ち物はどこまで気にするか
ふだんのお墓参りに、喪服は要りません。服装にも持ち物にも、守らなければならない決まりはほとんどないからです。それでも迷うのは、他の参拝者の目があるからだと思います。
ここでは服装・時期・持ち物の三つについて、実際どこまで気にすればよいのかを整理します。掃除の手順そのものは扱いません。上から落として下で片づけるという順番や、そろえる道具、どのくらいの頻度でやるかはお墓掃除の仕方に、花立てや線香皿の洗い方は花立ての掃除方法に、使ってはいけない洗剤と道具はお墓掃除で使ってはいけないものにまとめました。
ふだんのお参りなら、汚れてもいい普段着で

動きやすく、汚れても構わない服。これで差し支えありません。掃除まで行う日はなおさらで、しゃがむ、かがむ、水を運ぶという動作が続きますから、締めつけのない服のほうが最後まで手が動きます。白い服は、砂利のはねと線香の灰で汚れます。
気をつけたいのは足元のほうです。墓地の通路は玉砂利や不整地であることが多く、雨のあとは滑ります。ヒールやサンダルは避けて、かかとの安定した靴にしてください。夏場は石も砂利も熱を持ちますので、素足に近い履き物はそれだけでつらくなります。
色については、他の参拝者への配慮という理由がよく挙げられます。ただ、何色までなら許されるかを定めた決まりは、宗派の公式にも霊園の規則にも見当たりませんでした。極端に派手なものを避ける、という程度で足ります。
法要を伴う日は、話が別になります
一周忌や三回忌など、法要と重なる日は礼服や黒のスーツを着用します。施主か参列者かで装いの重さも変わりますので、迷う場合は施主にご確認ください。
法要のあとにそのまま墓所の掃除まで行う予定なら、着替えを一組持っていくほうが現実的です。礼服のまま草を抜くのは、思っているより難しいものです。
いつ行くかに、決まった時期はありません
お彼岸、お盆、命日、回忌法要に行く習慣はありますが、基本的にはいつ行っても構いません。遠方の方なら、ゴールデンウィークや年末年始などの長期休暇に合わせるのも一つの方法です。
一年をどう組み立てるかはお墓参りに行く時期の年間カレンダーに、お盆の日程はお盆にお墓へ行くのはいつかに、お彼岸はお彼岸の期間と過ごし方にまとめました。
時間帯についても、午後を避けるべきといった言い伝えを見かけます。ただ、実際に効いてくるのは開門の時刻のほうです。都立霊園のうち多磨・小平・八王子・八柱の四園は時間外の閉鎖管理をしており、青山・谷中・雑司ケ谷・染井は閉鎖管理をしていません。行く先の霊園がどちらかを、先に確かめておいてください。
持ち物は、掃除をするかどうかで変わります

手を合わせるだけの日なら、花と線香、それに火をつけるものがあれば足ります。掃除まで済ませる日は、そこに道具が加わります。
ただ、道具は現地で借りられることがあります。都立霊園は八園すべてが清掃用具の貸し出しを案内していますし、民営の霊園でも水場に手桶やブラシを備えているところがあります。何を持ち、何を借りるかはお墓参りの持ち物リストで、霊園の設備から逆算して整理しました。
花をどう選ぶかはお墓参りの花の選び方、線香の作法は線香をあげる意味と供え方にあります。
お参りのあと、お供えは持ち帰ります
お供え物は、帰るときに持ち帰るようにしてください。置いたままにすると、鳥や動物が荒らして散らかることがあります。お酒や缶ビールを供える方もいらっしゃいますが、缶はさびが石に付着することがありますので、こちらも持ち帰ります。
何を供え、どう扱うかはお供え物の意味とマナーにまとめてあります。花については、置いて帰れる霊園と持ち帰りを求める霊園の両方があり、扱いが正反対になることもあります。
迷ったときは、その墓地の決まりが先に来ます
ごみの扱い、花を置いて帰れるかどうか、区画に植えてよい木の高さ。こうした点は霊園ごとに違います。一般的な作法より、その墓地の管理者が示している決まりのほうが先です。
初めて伺う墓地、あるいは何年ぶりかの墓地なら、管理事務所か寺務所に一度電話で確かめておくと当日が楽になります。開門の時刻、駐車場が使えるか、ごみをどこへ出すか。この三つを聞いておけば、たいていのことは足ります。
作法として決まっていることと、自分で決めてよいこと。その線引き自体はお墓参りで決まっていることと決まっていないことで扱っています。
身なりより、行ったかどうかのほうが残ります
服装で迷って足が止まるくらいなら、普段着のまま行ってしまうほうがいいと思います。私たちが代行でうかがう墓所でも、装いを気にしていたのは私たちのほうで、そこにいらっしゃる方々はたいてい普段着でした。
それでも行くこと自体が難しい年があります。掃除とお参りを代わってお引き受けしていますので、ご利用の流れと対応エリアをご覧ください。